遺伝性てんかんをもつベルジアン・シェパードの生存率

 遺伝性てんかんをもつベルジアン・シェパードの生存率の経年的研究の報告によると、全体的に良性の経過で、寿命がてんかんによって明らかに影響を受けることはないとのことでした。

 ベルジアン・シェパードはベルギー原産の牧羊犬種で、日本では多くみられませんが、グローネンダール、タービュレン、マリノア、ラケノアなどの種類があります。そしてベルジアン・シェパードは遺伝性のてんかんをもっているとされており、有病率は9.5%ともいわれています。今回の報告では、てんかんをもっているベルジアン・シェパードの死因の70%はてんかんに関連したものだったそうですが、寿命の短縮はみられなかったとのことでした。

 てんかんについては、正確な発生機序は不明で、一般的に2歳未満で発作を生じた場合は難治性となる可能性が高いとされています。

 

参考文献

Journal of Veterinary Internal Medicine

Volume 26, Issue 5, pages 1115–1120, September–October 2012